朝日紙業株式会社

渡辺様：弊社の子会社（みのり書房）で発行していた雑誌『月刊OUT』は「日本初のアニメ雑誌」といわれることがあるほど、歴史の古い雑誌でした。記事を担当していた皆さんもすごい方々で、現在の日本を代表する著名なクリエイターの方たちが、当時はまだ若手のライターとして記事を書いてくださっていました。

1995年に休刊してから26年経過し、創刊号（1977年）に関しては44年もの月日が経過しているため、現状の紙媒体で保管するのが難しくなっていました。冊数は全巻で217冊、ページ数は全部で35,000ページほど。弊社の歴史を語る出版物として、出来るだけきれいな状態で残しておきたいと考え、保存方法を模索しておりました。

そんな時に他社から、みのり書房で出版していた別冊を「復刻して再販したい」というお話をいただきました。印刷をするにあたり当時の本を電子化する必要があり、印刷工程までのお話を伺ったときの事を社内で検討した際に「月刊OUT」も社史の一環として今後の事を踏まえデジタル化したほうがよいのではないか、という話になりました。

渡辺様：2015年頃からリサーチを始めて、色々な企業様のサービスを比較検討していました。弊社は紙の卸売業を営んでいるため、最初は印刷会社様にご相談させていただくこともありました。しかし、今回の電子化が営利目的ではないため、費用対効果の面で予算的なことも含め、なかなか折り合いつかず思案を巡らせていました。

その後、インターネット等で詳しく調べていくと、ちょうど電子書籍が少しずつ浸透し始めたタイミングということもあり、コストパフォーマンスの高いBPOサービスの会社を何社か見つけることができました。その中で有力な候補先として行き着いたのが、うるるBPO様でした。

渡辺様：BPOサービスを利用するのが初めてだったので、最初は貴社を含む数社にスキャニングのトライアルをお願いしました。号数やページなど全く同じ条件の雑誌一冊を用意して、その仕上がりで検討させていただくことといたしました。

各社とも同じ高解像度のスキャニングで依頼していたのですが、仕上がりには若干の差はありましたが、全てのスキャニングデータと納品物、再製本の仕上がりも含めて、貴社がダントツで良かったので、すぐに発注を決めました。原本が古いため、スキャン後に画像を綺麗にするための処理をしようと考えていたため、少しでもデータに粗さがあると後工程で処理しづらいと考えておりました。その中で一番ベストな状態で、納品スケジュールも計画通りに進めて頂いたのが、貴社でした。

渡辺様：『月刊OUT』のデジタルデータを利用できるようになったので、スキャニング後に保管している原本を今後取り出す必要がなくなり、きれいな状態のまま長期的に保存できるようになりました。今後、他社から「誌面を利用したい」という要望を受けた時には、著作権がクリアになっていればデータの状態でお渡しすることも可能にしていきたいと思います。

これも貴社の営業担当の方と、徳島センターの皆さんのチームワークと迅速な対応と丁寧な仕事のおかげで、最後の納品まで全く不安な点はありませんでした。

渡辺様：弊社では不動産事業も積極的に推進しているため、今後は建設時の設計図を電子化していきたいと考えています。紙図面の場合、どうしても製本の破損などが起こってしまいます。そのため、今回の電子化と同じように依頼できればありがたいと思います。デジタル化すればパソコンで見ることができ、メールで簡単に送付できるので、かなり業務の効率化が期待できると思います。